ようこそ、 さん

ご登録いただくと、続きから問題を
再開する事が出来ます

登録いただいたデータを基に、受験生にベストな過去問集の作成や、より正確に知りたいポイントの解説を、お届けできるようになります。
ニックネーム
性別
地域
年代
受験回数
試験

令和2年 – 問36 – 行政書士 商法

問題更新:2022-08-20 18:00:00

問題36 運送品が高価品である場合における運送人の責任に関する特則について述べた次のア~オの記述のうち、商法の規定および判例に照らし、誤っているものの組合せはどれか。

ア 商法にいう「高価品」とは、単に高価な物品を意味するのではなく、運送人が荷送人から収受する運送賃に照らして、著しく高価なものをいう。
イ 運送品が高価品であるときは、荷送人が運送を委託するにあたりその種類および価額を通知した場合を除き、運送人は運送品に関する損害賠償責任を負わない。
ウ 荷送人が種類および価額の通知をしないときであっても、運送契約の締結の当時、運送品が高価品であることを運送人が知っていたときは、運送人は免責されない。
エ 運送人の故意によって高価品に損害が生じた場合には運送人は免責されないが、運送人の重大な過失によって高価品に損害が生じたときは免責される。
オ 高価品について運送人が免責されるときは、運送人の不法行為による損害賠償責任も同様に免除される。

1 ア・イ
2 ア・エ
3 イ・ウ
4 ウ・オ
5 エ・オ

正解2×

〔2-36〕

解説

ア×
商法上の「高価品」とは、容積または重量の割に著しく高価な物品をいう。「効果品」かどうかは、運送人が荷送る人から収受する運送費を基準にして決められるのではない。よって、肢は誤り。
<条文> 商法577条1項
<判例> 最判昭45.4.21

イ○
高価品とは、容積または重量の割に著しく高価な物品をいう(ex.宝石)。高価品は毀損・延着すると、損害も多額になるおそれがある。運送人が高価品だと知らなければ、賠償責任が負担となり、廉価な送料設定ができず問題である。他方、運送人は、高価品と通知されれば、相当の注意を尽くし、運送費も割高に設定するはずである。したがって、高価品の種類及び価額を通知した場合を除き、運送人は損害賠償責任を負わない。よって、肢は正しい。
<条文> 商法577条1項
<判例> -

ウ○
運送人は、荷送人から高価品の種類や価額の通知を受けないときは原則として責任を負わない(577条1項)。運送人に不意打ちとなるからである。ただし、通知しなくても、運送人が高価品であることを知っていたときには、運送人を保護する必要はないから、例外的に賠償責任を負う。よって、肢は正しい。
<条文> 商法577条2項
<判例> -

エ×
運送人は、荷送人から高価品の種類や価額の通知を受けないときは原則として責任を負わない(577条1項)。運送人に不意打ちとなるからである。ただし、通知をしなくても、運送人に故意若しくは重大な過失があるときには、運送人を保護する必要はなく、例外的に賠償責任を負う。よって、肢は誤り。
<条文> 商法577条2項
<判例> -

オ○
高価品の特則規定は、運送人の不法行為による損害賠償責任の場合にも準用される。高価品について運送人が免責されるときは、運送人の不法行為による損害賠償責任も同様に免除される。よって、肢は正しい。
<条文> 商法587条
<判例> -

短答王国行政書士
株式会社スクール東京
〒160-0008
東京都新宿区四谷三栄町11番11号 サンライズビル2階
03-6457-8691
https://schooltokyo.jp/