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令和2年 – 問14 – 行政書士 行政法

問題更新:2022-08-20 18:00:00

問題14  行政不服審査法に関する次のア~オの記述のうち、正しいものの組合せはどれ か。

ア 審査請求の目的である処分に係る権利を譲り受けた者は、審査請求人の地位を承継することができるが、その場合は、審査庁の許可を得ることが必要である。
イ 処分についての審査請求に関する審査請求期間については、処分があったことを知った日から起算するものと、処分があった日から起算するものの 2 つが定められているが、いずれについても、その初日が算入される。
ウ 法令に違反する事実がある場合において、その是正のためにされるべき処分がなされないときは、当該行政庁の不作為について、当該処分をすることを求める審査請求をすることができる。
エ 一定の利害関係人は、審理員の許可を得て、参加人として当該審査請求に参加することができるが、参加人は、審査請求人と同様に、口頭で審査請求に係る事件に関する意見を述べる機会を与えられ、証拠書類または証拠物を提出することができる。
オ 多数人が共同して行った審査請求においては、法定数以内の総代を共同審査請求人により互選することが認められているが、その場合においても、共同審査請求人各自が、総代を通じることなく単独で当該審査請求に関する一切の行為を行うことができる。

1 ア・エ
2 ア・オ
3 イ・ウ
4 イ・オ
5 ウ・エ

正解ア:イ×

〔2-14〕

解説

ア○
「審査請求の目的である処分に係る権利を譲り受けたと」しても、審査請求人の地位は当然には承継せず「審査庁の許可を得ることが必要である」(行審15条6項)。理由は、審査請求の目的である処分に係る権利(例えば、営業許可請求権等)は、当事者が替わる以上、譲り受けの前後で利害関係が異なることになる。当然に審査を続けるべきか、別に審査庁で考慮する必要があるからである。

イ×
いずれの場合も初日は起算しない。条文上も「処分があったことを知った日の翌日から起算して」(行審18条1項、2項)とある。理由は、「知った日」を起算点とすると、例えば、夜遅く知ったとする場合、実質的に出訴期間は1日短くなり、不公平だからである。

ウ×
「法令に違反する事実がある場合において、その是正のためにされるべき処分がなされないときは、当該行政庁の不作為について」、審査請求できない。行政庁の裁量があるからである。違法を主張したい場合,非申請型義務付け訴訟となる(行訴37条の2)。なお,「不作為について」審査請求ができるのは,法令に基づいて申請に対しての不作為である(行審3条)。法令に基づく申請に対しては,行政庁として応答義務がある。したがって,申請者を保護する必要があるからである。

エ○
「参加人は、審査請求人と同様に、口頭で審査請求に係る事件に関する意見を述べる機会を与えられ、証拠書類または証拠物を提出するとことができる」。理由は、利害関係者とは、当事者以外の者で当該処分につき利害関係を有すると認められる者をいう。参加人は、この利害関係を有する者のうち、特に審理員の許可を得て、当該審査請求に参加できる者のことをいう(行審13条1項)。参加人は、審査請求に関し当事者と同様の地位にある以上、手続保障の観点(憲31条)から、審査請求人と同様の権利が認められるべきだからである(行審31条1項、32条1項)。

オ×
「多数人が共同して行った審査請求において」「総代を通じることなく単独で当該審査請求に関する一切の行為を行うこと」は、できない。理由は、多数人が共同して審査請求を行う場合、その中の1人が単独で当該審査請求に関する行為をすると、混乱が生じる。混乱回避のため、総代を選任し、その総代の責任の下で、審査に関する行為を行う必要があるからである(行審11条4項)。

短答王国行政書士
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