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令和2年 – 問16 – 行政書士 行政法

問題更新:2022-08-20 18:00:00

問題16  不作為についての審査請求について定める行政不服審査法の規定に関する次のア ~エの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

ア 不作為についての審査請求が当該不作為に係る処分についての申請から相当の期間が経過しないでされたものである場合、審査庁は、裁決で、当該審査請求を棄却する。
イ 不作為についての審査請求について理由がない場合には、審査庁は、裁決で、当該審査請求を棄却する。
ウ 不作為についての審査請求について理由がある場合には、審査庁は、裁決で、当該不作為が違法または不当である旨を宣言する。
エ 不作為についての審査請求について理由がある場合、不作為庁の上級行政庁ではない審査庁は、当該不作為庁に対し、当該処分をすべき旨を勧告しなければならない。

1 ア・イ
2 ア・エ
3 イ・ウ
4 イ・エ
5 ウ・エ

正解イ:ウ×

〔2-16〕

解説

ア×
当該審査請求は、「棄却」ではなく、「却下」される。理由は、「不作為についての審査請求」が、「当該不作為に係る処分についての申請から相当の期間が経過していないでされたものである場合」には、「相当の期間が経過していない」以上、不作為の要件を欠く。その申立ては、不適法である。「訴え却下」の判断が下されるべきだからである(行審49条1項)。なお、請求の棄却とは、訴えに理由が認められない場合の裁決をいう。○イ却下は、審査の始めに×。棄却は、審査の途中で、内容が×。

イ○
「不作為についての審査請求について理由がない場合、審査庁は、裁決で、当該審査請求を棄却する」 理由は、「審査請求について理由がない」以上、請求の根拠を欠くからである(行審49条2項)。

ウ○
「不作為についての審査請求について理由がある場合、審査庁は、裁決で、当該不作為が違法または不当である旨を宣言する」(行審49条3項本文)。理由は、「審査請求について理由がある」以上、「当該不作為が違法または不当である」との国民の主張には、根拠があるからである。

エ×
「不作為庁の上級行政庁ではない審査庁は、当該不作為庁に対し、当該処分をすべき旨を勧告(ある事を するように説き勧めること)」する義務はない。理由は、審査庁は、裁決を当該行政庁に宣言するに、と どまるのが、裁判所のような公正・中立な判断が期待できるからである(行審49条3項本文)。
(注)ただし、審査庁が不作為庁の上級行政庁である場合は、当事者としての側面を有し、例外的に当 該処分をすべき旨を命ずることができる。また、審査庁自身が不作為庁である場合は、当該処分をする(行審49条3項1号、2号)。審査庁自体が当事者である以上、自ら下した判断に拘束されるのは当然である。

短答王国行政書士
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